生成AIコンテストとは?
ソフトバンクグループでは、2023年5月より「生成AI活用コンテスト」を開催し、これまでに累計提案件数19万件のアイデアが集まっています(2024年12月現在)。グループ各社の社員一人ひとりが、生成AIを用いた新たなビジネスプランや社会課題の解決策を自由に提案するこのコンテストは、グループ全体で「世界で最もAIを活用する」企業グループへと進化するための重要な取り組みです。毎回の優勝賞金は1,000万円(2024年12月現在)と、国内でも類を見ない規模で開催し、優秀なアイデアを発掘するだけでなく事業化や社内導入に向けて後押ししています。
生成AIは文章や画像の自動生成にとどまらず、音声認識、データ分析、対話機能など多彩な領域で急速に高度化し、従来は膨大なコストと時間が必要だった業務を効率化できる潜在力を秘めています。
ファイナリストのプレゼンと厳格な審査

コンテストには様々なバックグラウンドを持つグループ社員が参加しており、書類選考等の通過者が最終審査の場で「なぜこのサービスが必要とされるのか」「どう実装して価値を創出するのか」といった点についてプレゼンテーションを行います。審査員からは、「具体的な課題が設定されているか」「開発や運用コストを抑えられるか」など、多角的な観点から質問が投げかけられ、アイデアの実現性や持続可能性が幅広く審査されます。
また、経営層からの「コンテストの受賞がゴールではなく、実際に事業として社会に役立ててほしい」というフィードバックを通じて、アイデアの実行力をさらに高める流れが生まれています。
社内プロジェクト化とグループ内の連携

ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員の孫 正義は「ASI(人工超知能)」時代の到来を強調しており、AIが社会を根本から変革すると指摘しています。その中で、グループ各社がそれぞれの専門知識やノウハウを持ち寄り、アイデアを迅速にブラッシュアップして実装段階まで引き上げるスピードが大切だ、とコンテストのたびに語っています。
コンテストで優秀と認められたアイデアの一部は、社内でプロジェクト化に向けて動き出しています。審査員からのフィードバックを反映し、適切なチームと連携しながら要件定義やプロトタイプの試作を進めることで、完成度が高まっていきます。また、グループ社員間のネットワークも活性化し、知識やノウハウがグループ全体に広がる効果も期待されています。
未来を切り拓く挑戦
累計提案件数19万件のアイデアが集まっていることは、グループ社員のAI活用に対する強い熱意を示すものでもあります。単に「AIで何ができるか」を考えるのではなく、「AIを使ってどのような価値を生み出したいか」を、グループ社員それぞれが情熱を持って追求しています。