ASI実現のために創業:第45回定時株主総会より

2025年6月27日に開催したソフトバンクグループ株式会社(以下、SBG)第45回定時株主総会において議長を務めた、会長兼社長の孫 正義は「10年後にASI(人工超知能)のNo.1プラットフォーマーになりたい」という決意を表明しました。この表明に当たり、孫が語った創業の原点とソフトバンクグループが挑んできた「情報革命の旅路」をご紹介します。

1枚のチップとの出会いがすべての始まり

孫は、50年前の17歳のとき、米国で初めてマイクロコンピュータのチップの写真を雑誌で目にし、強い衝撃を受けたと語りました。そのマイクロコンピュータのチップは未来都市の設計図のようにも見えたといい、それが指先サイズだと知って、「電卓程度の計算能力しか当時はなかったが、いずれ進化し、ワンチップのウエハーの中にあるトランジスタの数がどんどん増えていき、人類の知能を超える日が来ると想像した」と述べました。

この写真を切り抜いて下敷きに入れて毎日持ち歩き、取りつかれたようにコンピュータの勉強をし、展示会にも足を運びながら新しいテクノロジーに触れる日々を過ごしたと言います。「ソフトバンクグループの歴史は実は創業前である50年前に始まっていた。いつかその分野で重要な役割を果たす立場になってみせる」という決意を持っていたと振り返りました。

何のために創業したのか

孫は「われわれは何のために創業したのか」と問いかけた上で「情報革命の中でも、最先端、最もこれから遠い未来まで輝き続けるこの目標というのは、ASIの実現、そのために創業した」と答えました。

株主価値の変遷に見るソフトバンクグループの「旅路」

そして孫は、ソフトバンクグループの旅路を、株主価値(時価総資産・NAV)の遷移グラフを用いながら説明しました。

まず、パソコンのソフトウエア流通から事業を開始し、続いて、インターネット時代の到来を見越して米国のインターネット企業に続々と投資を行い、米国Yahoo! Inc.にも出資を行ったことを紹介。日本でのインターネットの普及を目指し、同社との合弁会社である日本法人ヤフー株式会社(現LINEヤフー株式会社)を設立しました。

2001年には「Yahoo! BB」のサービス名でブロードバンド事業を開始。その後、モバイルインターネット時代の到来を見据えてボーダフォン日本法人を買収し、現在のソフトバンク株式会社の主力事業である移動通信事業へ参入したことにも言及しました。

その上で、米国スプリントを買収して米国の移動通信事業にも参入し、その後、Tモバイルと合併したことを紹介しました。

投資活動としては、アリババの筆頭株主になっていたことに触れ、ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じ、AIを活用する企業への投資をグローバルで行っていることを説明しました。さらに、半導体設計の最先端企業であるアームを買収し、「大きく育っている」と語りました。

孫は「お金がゴールではありませんが、高い志、大きな目標に向かっていけば、数字は必ずついてくると思っています」と述べ、続けて「一番大事なのはこれからどうなるのかということだと思います。今から10年後、ソフトバンクは一体何をした会社で、何で人々に貢献したのだと言われたとき、ASIの世界最大、世界No.1のプラットフォーマーになりたいということです。この1点です」と今後の決意を表明しました。

  • 内容は掲載当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、肩書などは現在と異なる場合があります。

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