ソフトバンクグループの「責任あるAI」

ソフトバンクグループ株式会社(以下、SBG)は、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念のもと、創業以来一貫して、情報革命を通じて人類と社会への貢献を推進してきました。現在、情報革命の最先端にあるのはAIです。SBGではASI(人工超知能)の実現に向けて取り組むとともに、世界で最もAIを活用するグループを目指し、「責任あるAI」の実現に向けた取り組みを推進しています。

AIを活用するうえで、倫理性や安全性の観点からAIのリスクを適切に認識することは不可欠です。一方で、AIには人々の暮らしを革新し、より豊かにする大きな可能性があります。SBGは、AIの恩恵を広く社会全体が享受できるよう、守りと攻めの両面からAIの社会実装を進めることを重視しています。

適切なAIガバナンスの確立に向けて

SBGは、「責任あるAI」を優先して取り組むべきサステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)のうち最も優先度の高いマテリアリティとして特定し、適切なグループAIガバナンス体制の確立を目指しています。その一環として、グループ・リスク・コンプライアンス委員会の傘下にAIガバナンスワーキンググループを設置。本ワーキンググループは、座長のチーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSusO)とSBGの関連部門、およびアーム、ソフトバンク株式会社、LINEヤフー株式会社、SB Investment Advisers (UK) Limitedなどの主要なグループ会社のメンバーで構成されています。攻めと守りのバランスが取れた体制を確立するべく、ベスト・プラクティスの共有やAIガバナンスの在り方についての議論を定期的に行っています。

SBGの取り組み

SBGは、ASIの実現に向けて、AIを積極的に活用するための基盤となる取り組みを推進しています。

ソフトバンクグループ行動規範

SBGでは、AI利用者・開発者・提供者それぞれに向けたガイドラインを制定しており、あわせてグループの全役職員に適用される「ソフトバンクグループ行動規範」に「責任あるAI」に関するアクションステートメントを追加し、生成AIの積極的かつ適切な利用を促進しています。

生成AI活用コンテスト

グループ社員を対象とした「生成AI活用コンテスト」を2023年5月から実施しており、これまで21万件のアイデアの応募がありました(2025年7月現在)。2025年8月からはその取り組みを学生にも広げ、生成AI、AIエージェントを活用した革新的なアイデアの発掘を目的とした「ソフトバンク生成AI活用アイデアコンテスト」を開催しています。[応募期間:2025年10月16日(木)午後6時まで]

次世代AI研究パートナーシップに対する支援

2025年5月にアームと共にカーネギーメロン大学へ総額1,550万米ドルを寄付し、同校と慶應義塾大学の次世代AI研究パートナーシップ*を支援することを発表しました。この支援を通じて、グローバルにリーダーシップを発揮できるAI人材の育成と研究を後押しします。

  • 2024年4月9日に発表された、AI分野における日米間の2つの産学研究パートナーシップのうちの一つ

グループ各社の取り組み

グループ各社でも、AI倫理に関する基本方針の策定や有識者会議の設置を通して「責任あるAI」の実現に向けた取り組みを進めています。その一例をご紹介します。

ソフトバンク株式会社

2022年に「ソフトバンクAI倫理ポリシー」を制定し、AIの適切な活用とお客さまへの安全・安心なサービスの提供を目指しています。2024年4月からは社外有識者が参画する「AI倫理委員会」を設置。同年12月には、AIサービスの迅速な開発・提供とリスク対策の両立を目指す「リスクベースアプローチ」の運用を開始しました。

LINEヤフー株式会社

2021年に「AI倫理に関する有識者会議」を設置。AI活用やガバナンス体制整備について継続的に議論しています。また「AI倫理基本方針」を制定し、専門組織である生成AI統括本部とAI倫理ガバナンス部門を設立することで、全社的な生成AIの活用を推進しています。

SBGはグループ会社の取り組み状況やリスクを把握するべく、各社を対象に年次アセスメントなどを実施しています。これからも、グループ全体での適切なAI活用を推進していきます。

関連リンク
サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)
ソフトバンクグループレポート2025

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